2016年1月21日木曜日

『仮装と言ったらカーニバル。』


”仮装”と言えば

ここ最近は”ハロウィン”の印象が強いでしょうが、

私の中ではやっぱり”カーニバル”です。
 
"イタリア・ヴェネツィア"のカーニバル

世界3大カーニバルの 一つで

カーニバルの期間のヴェネツィアには

約300万人もの人々が訪れます。

2016年は1月23日~2月9日まで

いよいよ今週末から始まります。

 もともとは「謝肉祭」と言って

カトリックなどで「四旬節」という断食・節制の時期の前に
                              (しじゅんせつ)
 
羽目をはずして騒ごうというものです。

一時期は衰退していた事もあったようですが

現在は国が力を入れて

”仮装コンテスト”などお祭り的要素満載で行われています。

2014年のカーニバルの動画です。⇒コチラ

イタリア政府観光局 / ヴェネツィアカーニバルHP

仮装など、参加は自由です。
 
観光客だって大丈夫
 
仮面を着けたら人種・身分一切関係ありません。
(しかし本格的に仮装すると超高額!)
カフェの店内では
 
まるでタイムスリップしたかの様な光景
 
ただ、イタリア全土がこんな感じかと言われたら違います。
ヴェネツィアからローカル電車で約1時間

”BASSANO DEL GRAPPA” (バッサーノ・デル・グラッパ)

グラッパ(蒸留酒)・陶器・ホワイトアスパラガスの産地

画像は街のシンボル”ヴェッキオ橋”
 
私が初めて暮らした街です。
小さな、可愛らしい街。
 
ここでのカーニバルはこんな感じ
 
ローカル感に満ち溢れています。


どちらかというと仮装は子供中心で
 
スパイダーマンとかゾロとか
 
ヒーローものが多かったです。
 
あと寒いからなのか、動物の着ぐるみとか

 
私の下宿&研修先だったホテル
 
”ホテル ベルヴェデーレ”
 
日本でもそうでしたが
 
ここでの担当も粉もの《パン・パスタ・ドルチェ》でした。
初めての場所と言うのは
 
やっぱり記憶に強く残るもので
 
ここでの体験、感情、匂い、河の風の冷たさまで
 
今でも時折フッと蘇ることがあります。
 
彼らにとって
 
意思疎通もまともに出来ない私はきっと
 
”お荷物”以外の何者でもなかったのだろうけど
 
「ベルヴェデーレ」に居た数か月間
 
この地域ならではの料理やお菓子
 
ブロード(出汁)やトマトソースなど等
 
短い期間にも関わらず触れられたものは
 
今、私の料理の土台になっています。
 
シェフ”アレックス”の料理は
 
優しい味でとても好きでした。
 
カーニバルの郷土菓子を教えてくれたのも彼でした。

 カーニバルのお菓子①”CROSTOLI”(クロストリ)

 甘いパスタ生地を薄く延ばして揚げたもの。
 
この地域では生地にグラッパを加えていました。
 
上に粉糖をかけますが、甘さは上品
 
パリパリと、ホロホロと口の中で消えて行くので
 
食べだしたら止まらないのです。
 
イタリアだけでなく
 
フランスにも似たお菓子があります。

カーニバルのお菓子②”FRITTELLE”(フリッテッレ)


ドライフルーツの入った小ぶりのドーナッツと言った感じ
 
味に深みがあってとっても美味です。
 
この

”クロストリ”と”フリッテッレ”
 
どちらもイタリア各地で作られているのですが、
 
名前が違ったり
 
レシピや形が微妙に変わったりと
 
それぞれの地域性が垣間見れます。
 
当時このお菓子を仕込みながら
 
あまりの素朴&シンプルさと
 
その見た目からは想像がつかない美味しさにドハマリし、
 
休み時間には近所のお菓子屋さんへ通ったこともありました。
 
いつかニシコでもメニューに加えたいお菓子筆頭です。

 
そういえば
 
プレオープンの期間だけ

「フリッテッレ」を「満月ドーナッツ」と称し
(お察しの通り、”まんげつ濃厚卵”を使っているから”満月”)
 
提供しておりました。
 
結構好評だったのですが、
 
他のメニューの仕込みがおろそかになってしまい断念・・・。
 
幻のメニューとなってしまいました。
 
「いつか復活しますから。」と言って早4年

ふがいない私をお許しください。

メニューに載せることが出来た時には、

是非一度試していただきたいです。


とまあ色々書きましたが、

「仮装と言ったらカーニバル」

と言うよりも

「仮装よりもクロストリとフリッテッレ食べたい!」な、

食意地の張っているだけの

店主なのでした。