『ラテ』
遡る事、4年半くらい・・・前
お店をOPENしてしばらく経った頃だったでしょうか?
週末のモーニングに時々いらっしゃる女性の方が来店されて
「ラテ下さい。」
とご注文を頂きました。
しかし、当時のニシコのコーヒーメニューは3つ
「エスプレッソ」「カプチーノ」「アメリカンコーヒー」
あとはソフトドリンク数種とグラスワイン
今でこそ、かなり種類のあるドリンクメニューですが
OPEN当初は本当に限られたドリンクメニューだったのです。
で、冒頭の「ラテ」ですが
さっそく用意してお客様のテーブルに届けると
「??? 私、ラテ頼みましたけど・・・?」
「はい、ラテ・・・、ホットミルクですよね?」
「いいえ、カフェラテを頼みました。」
ハイッ、
ここで私とお客様の間には
国と国を挟んだ認識の違いがありました。
「ラテ」と言う言葉
これはイタリア語で「LATTE」=ラッテ=牛乳の事です。
私は何の迷いもなくを牛乳を出してしまった訳ですが、
後で調べたところ、アメリカのスターバックスコーヒー等の
いわゆるシアトル系と言われている所では
カフェラテ=ラテと呼ばれていることが分かりました。
完全に私の勉強不足なのでした。
以下、ちょっと簡単ではありますがまとめてみました(なぜか手書き・・・)
そして、ミルクがスチームミルク(蒸気で温めたミルク(泡なし))か
そのまま温めただけのミルクなのか
お店によってはフォームドミルクと呼ばれる蒸気で泡立てたミルクで提供する所もあるでしょう。
カッフェ・ラッテはイタリア語ですが、
イタリアのバール(Ber)と呼ばれるところでは「カッフェ・ラッテ」は実はかなりマイナーです。
(Ber(バール)=地元密着型のカフェ、喫茶店、キオスクの様なところ)
現地の人達は、カプチーノやラッテ・マッキャートを頼む事の方が多いです。
(↑このメニューに関してはまた後日ご紹介します。)
とりあえずイタリアで「ラテ」と言うと100%ミルクが出てきますので気を付けましょう。
これはもう、「ピザ」と「ピッツァ」の違いにも似ていて
アメリカ経由で入ったコーヒー文化と、イタリア直輸入の文化が混ざり合った
日本ならではの混沌さではないでしょうか?
さらにフランスの朝食時の定番「カフェ・オ・レ」が入ると増々ややこしい・・・
(レ(lait)=フランス語で牛乳)
こちらはたっぷりのコーヒーと温めたミルクを”カフェ・オ・レ・ボウル”に入れたメニュー。
国ごとにそれぞれ違いがあって面白いです。
さて、
どれも、それぞれに美味しい飲み物であることは確かですが、
コーヒーを飲まない⇒コーヒーショップに行かない人
または、シアトル系と言われるコーヒーショップにしか行かない人
そして、昔ながらの珈琲屋さん、喫茶店にしか行かない人
イタリアやその他外国の珈琲文化に触れて来た人
それぞれに認識の違いが大いにあると考えます。
しかし、今や主流はシアトル系
コーヒーを扱う者としてはその辺りは認識しておかなければいけないかもしれません。
多種多様な日本のコーヒー文化は素敵ですが、
お店も、注文するお客様もややこしくて大変ですねー。
じゃあ、ニシコではどうなのかと言いますと、
イタリアのコーヒーメニューを基本としているので、「カフェラテ」の代わりに
「カプチーノ」か「ラッテ・マッキャート」を案内させていただいています。
”ミルクの泡”がいらない方にはその都度対応していますので
お気軽にお申し付け下さい~。